『「悩み上手」「悩み下手」』(大野裕)より、
解決しようとすればするほど問題が増えてしまうのです。すべてを完全に解決しようとすれば、問題はいろいろあるように思えてしまうのではないでしょうか。
こうしたときには問題を絞り込むようにします。
そうすれば具体的な対策が出てくるようになるのです。
悩み上手は、問題の本質を上手に見抜けます。
あれこれの枝葉を取り去って、幹の部分を見るようにするのです。
枝葉を大胆に取り去ってしまうことができれば、問題の本質が見抜けるようになります。
先のことを心配したらキリがないでしょう。人(の事情や思惑や言動など)の憶測はいくらでもできるでしょう。
悩みの原因をつきつめていくと、過去の不幸や、自分の人間性や、人や社会の問題など、大きな問題に行き着いてしまうかもしれません。
問題が多く・大きくなれば、それだけ悩み苦しむことになるでしょう。
『たびたび井戸から水を汲むと、必ず濁る。
同じように、物思いをすればするほど心は乱れる』 中国のことわざ
そういう場合には、問題を絞り込み、できるだけシンプルに考えることができるといいのでしょう。
『何事も単純に考えなさい。
心の平安を勝ちとろうとあくせくしてはいけない。
あわてなければ、心は自然と静まる』 フランシスコ・サレジオ
複数の問題をまとめて考えずに、一つ一つ考える。(「それはそれ、これはこれ」)
大きい問題も、可能ならいくつかに分けて、一つ一つ考える。
できるだけ余計なことをつけ加えて考えないようにする。
このようなことが大事でしょう。そのために役立つのが、紙に書いて考える方法です。
『諸君が困難に会い、どうしてよいか全くわからないときは、
いつでも机に向かって何かを書きつけるのがよい』 小泉八雲
問題を絞り込むためには、物事の本質・実相を見抜き、道理に従った現実的な目標をもつことが大事でしょう。
たとえば、問題は「やるか/やらないか」「変えるか/このままでもいいか」のような決断である場合。
やるなら、余計なことを考えずに「ベストを尽くせばいい」という場合。
やらないで、「もうちょっと我慢すればいい」という場合。
こんなことでも、いろいろ考えているうちに混乱し、わからなくなってしまいます。
問題を絞り込むために、 「一番大切にしたいもの(事・人・物)は何?」と自問してみるといいでしょう。
それがわかれば、それを捨てる答えは除外できます。それでももし外せない場合には「一番大切なもの」が間違っているのかもしれません。また、一番大切なものを選択するためには他のものを捨てる決心も必要です。
また、大切なのは「正しさよりも自分の心」ということも忘れないほうがいいでしょう。
あれこれ考えすぎて悩み苦しまないように、問題を絞って考える方法を自分なりに工夫しながら身につけていけたらいいのではないでしょうか。
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『「悩み上手」「悩み下手」』大野裕 |