『運命を拓く』(中村天風)より、
心の生活を豊かにすることに、自分の考えをおかなければならない。人間性とは、その人の心のあり方であり、何を考えているかによるのではないでしょうか。
心の生活を豊かにするには、もちろん、心で思ったり、考えたりすることが、功利的であってはいけない。
“真”、“善”、“美”以外には、心を使わない、というように心をしてごらんなさい。
これは、修行の結果によって、私自身が心を造り変えた手段なのである。
心を豊かにするには、考えることをよくしていけばいいのだと思います。
思考をよりよくする基準として、“真”“善”“美”が役立つのでしょう。
自分の考えは、“真”か、偽りはないか。
自分の考えは、“善”か、悪ではないか。
自分の考えは、“美”か、醜くないか。
このように自分の心に問いかけてみれば、気づけることがあるのでしょう。
たとえば、自分は今言い訳を考えているのであって、それは偽りである。
たとえば、今自分を正当化しているが、しようとしていることは悪ではないか。
たとえば、自分の今の考えは嫉妬に基づくものであり、醜いのではないか。
自分の利益ばかり追求する功利的な考えは、美しくないのではないでしょうか。
また、功利的な考えは、人や社会に対して悪い行為を生んでしまうこともあるでしょう。
さらには、利益や結果ばかりにとらわれてしまうと、自分の心を見失い、偽ることにもなりがちです。
私心にとらわれない素直な心でいられたらいいのではないでしょうか。
心を豊かにする基準として、“幸せ(になれる)”“不幸(にならない)”を用いてみてはどうでしょうか。
この考えは不幸になる考え方ではないだろうか? この考えは幸せになれる考えだろうか?
このように自問し続けることで、幸せを選ぶ/不幸を選ばないことができるようになれたらいいでしょう。
長い年月をかけて身につけてきた考え方を変えることは、すぐにはできないでしょうが、心がけを続けることで少しずつ変えていけたらいいのではないでしょうか。
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『運命を拓く』中村天風 |